家の門周りが外に向けた家の顔だとしたら、玄関アプローチは外と家の内側をつなぐポイントとも言える空間です。
毎日使用する場所であると同時に、外から訪問してくる人を迎え入れる大切な空間でもあります。
玄関アプローチとは?
門から玄関まで、家の外側から屋内への入り口である玄関までをつなぐ空間が玄関アプローチと呼ばれます。
門周りと同様、家の顔とも言える大切なスペースですが、玄関アプローチは住人によって毎日使用されるプライベートな顔も併せ持っています。
外からの人にとってはその家の印象を形づける重要なスペースであり、デザイン次第でイメージが変わる空間でもあります。
おしゃれな玄関アプローチのデザイン集
とはいえ玄関アプローチと言われても、いろいろあり過ぎてイメージがまとまらない。具体的にはどうなの?そんな疑問にわかりやすくお応えできるよう、おしゃれな玄関アプローチのデザインを集めてみました。
自然素材でナチュラル玄関アプローチ
自然素材を活かした、ナチュラル玄関アプローチです。
枕木などの玄関アプローチ素材と木製ドアはこれ以上ない組み合わせで、庭の草木や樹木とも自然に調和しますね。
近代的でモダンな玄関アプローチ
金属素材であるガルバリウムとコンクリートが、現代的でモダンな印象を与えます。
直線的な玄関アプローチでも、コンクリートの塀が目隠しの役割を上手に果たしていますね。
シンボルツリーが印象的な玄関アプローチ
玄関周りにシンボルツリーを植える、近年人気のスタイルです。
オープンなスタイルの外構であっても、木々が自然な目隠しの役割を果たしてくれます。
落ち着いたシックな玄関アプローチ
玄関までを直線で結ばず、あえて階段で横付けする手法もあります。
金属素材に木材という組み合わせも、無機質な素材に温かみをプラスしたシックな印象を与えてくれますね。
海外を思わせる玄関アプローチ
階段一つとっても、素材によってまるで洋画の中から抜け出てきたような雰囲気に。
アンティークな門扉やレンガは洋風家屋にとっても良く合いますね。
和モダンな玄関アプローチ
玄関アプローチから庭というプライベートな空間を目隠しし、しかしレンガの穴や壁のスリットからの視線を残すことで死角は作らない玄関アプローチです。
また逆に玄関アプローチから玄関を中庭風にアレンジし、あえて見せるのも面白いですね。
色味を抑えて和モダンな雰囲気を出しています。
リゾートホテル風な玄関アプローチ
建物全体の雰囲気はシンプルですが、植栽や照明に工夫をこらすことでリゾートホテルのような雰囲気な玄関アプローチになっています。
森のお家ような玄関アプローチ
玄関周りをポーチのように使用したり、同じ木材でも色を変えることで印象は大きく変わってきます。植栽と木材のフェンスが自然な目隠しの役目も果たします。
森の中の隠れ家に帰るような気分になります。
玄関アプローチの印象を変える素材
玄関アプローチは使用する素材や組み合わせによって、印象が大きく変わってきます。
自然素材が大好きといった好みも大切ですが、安全性に配慮して選ぶことも重要です。
テラコッタ・タイル
焼き物であるタイルは、タイルは色柄が豊富で大きさもさまざまです。おしゃれな植木鉢などに使われているのがテラコッタを加工したテラコッタタイルもあります。
タイルは色柄によっておしゃれにもモダンにも仕上がります。テラコッタタイルは柔らかい仕上がりになります。いずれにしても、滑りにくいものを選ぶことが大切です。
タイルそのものの価格は1㎡5,000円くらいから。ここに施工費用が2~3万円程度かかります。
インターロッキングブロック
インターロッキングブロックは、色づけされたコンクリートブロックを組み合わせて施工する方法です。
組み合わせ方法によって仕上がりの印象が変わり、また色のバリエーションを楽しむこともできます。
水を通すので水はけが良く、耐久性も高いのが特徴です。ただし施工をDIYで行うのは難しく、施工費用も1㎡あたり10,000円程度からかかります。
敷石・石材
玄関アプローチによく使われるのは、御影石や石英石などです。大きさや形がさまざまであることも、石が持つ魅力の一つでしょう。
耐久性が高いという特徴がありますが、施工費用も高額で1㎡あたり15,000円くらいから。
石の種類によって、和風にも洋風にも仕上がります。
土間コンクリート
駐車場と共に仕上げられることも多いのが土間コンクリートです。地面に下地を入れて、コンクリートで仕上げます。
耐久性が高く費用面もリーズナブルですが、コンクリートが固まるまでに若干の時間が必要です。1㎡あたり10,000円程度、モダンでシンプルな仕上がりです。
洗い出し
洗い出しとは打設したコンクリートが固まってしまう前に、水などで洗ってコンクリートに投入した石や砂利をくっきりと浮き上がらせる手法です。
使用する材料によってデザインやアレンジを変えることが可能で、細かい石や砂利で滑りにくいのが特徴です。ただし施工費用は1㎡あたり15,000円程度かかります。
砂利
最も手軽で安価なのが、砂利敷きによる玄関アプローチです。
一般的に玄関周りなどに使用される砂利は「化粧砂利」と呼ばれるもので、サイズや色合いを組み合わせることも可能です。
植栽との相性も良く、音が出るタイプの砂利を使用すれば防犯対策にもなり、費用も1㎡あたり3,000程度からとリーズナブルです。
レンガ
レンガもまた焼いて形成されたもので、微妙な色のバリエーションを楽しむことができる素材です。
洋風の建物とぴったりマッチし経年変化による風合いも魅力的で、庭や玄関アプローチに温かみのあるアクセントを添えてくれます。価格は1㎡あたり10,000円程度から。
枕木
自然素材の枕木は、実際に線路の枕木として使用されていたもの、枕木風に加工されたもの、人工木などの種類があります。
本物の木材は経年変化が美しく、時間の経過と共に深い味わいを楽しむことができますが、腐食を避けることはできません。1㎡あたり15,000円程度から。
芝・人工芝
天然の芝や人工芝は、庭や玄関アプローチに美しいグリーンのアクセントを与えてくれます。
しかし天然芝は手入れが不可欠で、人工芝は手入れがいらない代わりに初期費用がかかるという側面があります。
価格は天然芝で1㎡あたり5,000円程度から、人工芝は20,000円程度からです。
植栽・花壇
玄関アプローチを植栽で飾り付けたり、シンボルツリーを植えるのもおすすめです。
価格は植えつける植栽や規模によって変わりますが、常緑のものを植えると目隠しの役割を果たしてくれます。
オープンな外構には欠かせない植栽ですが、手入れや草むしりなどが欠かせない点に注意が必要です。
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玄関アプローチ作りのポイント
玄関アプローチは、そこに住む人・訪問してくる人が共に足を運ぶ空間ですから、双方の目線で考える必要があります。
また家の外側と内側をつなぐ重要なポイントでもあります。
動線を考える
毎日使用する玄関アプローチですから、出入りする際の動線を考えて作り上げることが大切です。
ストレートに玄関まで誘導したくないからと複雑すぎるアプローチを取ると、来客の際にも不便な印象を与えてしまうかもしれません。
奥行きやゆとりは大切!
敷地が狭くても、奥行きやゆとりを感じられる空間は大切です。
通路に沿って植栽を植える、高低差のある樹木を植えつけることで奥行きを演出することもできますから、空間を最大限に利用してみましょう。
死角をつくらない
プライバシーを重視するあまり、外からの視線をブロックし過ぎるのも危険です。
適度に人の目が入ること、人が隠れることができるスペースを作らないことが防犯対策としても重要です。
夜間などに死角を作らないよう、照明やセンサーライトを取り付けることも防犯上有効な対策となります。
雑多なものは隠してしまう
実際に人が住んで生活してみると、自転車や子供のおもちゃなどさまざまなものが玄関周りに集まってきます。生活感のあるこれらのものは微笑ましくもありますが、外からの視線にはできれば晒したくはありませんね。
ちょっとしたフェンスや植栽、ルーバーなどはこれらを隠してくれると同時に、玄関周りのアクセントにもなってくれます。
住まいとのトータルコーディネートを忘れずに!
玄関アプローチは外と内をつなぐ空間であり、そこに住む人にとっては毎日使用する生活空間でもあります。
家の入り口である空間はその家の第一印象を形作るポイントですから、建物全体と調和していること、バランスが取れたデザインであることがとても重要になってくるのです。