家の外構を見ていると、コンクリートの駐車場やモダンな門柱に添えられるように小さな花壇が設置されていることがあります。無機質な印象の中に草木や樹木の姿が垣間見えると、ホッとするような気分になりますよね。
門柱前の花壇とは?
門柱前や玄関アプローチ、そして玄関に至る外構に設置される植栽スペースや花壇はフロントガーデンとも呼ばれる、家の顔の一部とも言うべき重要な空間です。
門周りや玄関アプローチと共にその家の印象を形作るものですから、家全体のと雰囲気が調和するように設置することが大切です。
門柱前の花壇デザインあれこれ
庭いじりやガーデニングは大好きだけど、具体的にどうまとめればいいのかわからないフロントガーデン。では、どんなフロントガーデンがあるのか覗いてみましょう。
狭くても花壇が欲しい!細長タイプ
門周りや門柱に沿って設置される、細長い花壇です。
スペースに余裕がない場合でも、小さな空間でも家の外回りに癒しの空間を設置することができます。奥行きがなくても草木の高低差を利用して、立体的にアレンジすることが可能です。
レンガや石で雰囲気が変わる囲みタイプ
門柱の脇や塀に囲まれたちょっとしたスペースなどに植栽スペースを設けて、外構を彩ることもできます。
まとまったスペースがなくても、レンガや石を使うことで単調になりがちなフェンス周りに鮮やかな色彩を添えてくれます。門柱などの素材によって、印象がガラリと変わります。
囲みなしのシンプル花壇
あらためて花壇としての造作は行わず、門柱の足もとなどに残した土部分に植栽していくタイプです。
ゴテゴテしない分、植栽されたグリーンなどが自然でシンプルなアクセントとして効いていますね。
グリーンだけの落ち着いた花壇
玄関アプローチに植えた芝と、門柱周辺に植えられたグリーンが一体感を醸し出す花壇ですね。たくさんの色がなくても潤いを与えてくれるし、陽当たりが良くない場所でもおすすめです。
夏の長雨で玄関門柱が魔界になってたので整理してきた。
すぐ伸びるけどねぇ…アイビーとワイヤープランツの組み合わせとか1番やっちゃいけないパターンだった可能性(´Д`)これから花壇は寂しい季節だね pic.twitter.com/aXbxCPal3i
— マリコ★デラックス (@marikoDX1) 2017年10月6日
お花いっぱいの華やか花壇
門柱前の空間を花壇に仕立てたタイプです。門柱の素材や色との組み合わせによって、イメージが変わってきそうですね。
ほんのちょっとした空間が、草花によってこんなに素敵に演出されます。
シンボルツリーのある花壇
最近はシンボルツリーを植える家も多くなってきました。シンボルツリーの足もとや周辺を、草花や低木などで彩るのも素敵です。
シンボルツリー1本を際立たせるのも良いし、スペースに余裕があるなら色々な演出も可能です。
イングリッシュガーデン風の花壇
日本でも人気のイングリッシュガーデン風の花壇です。自然な雰囲気、テイストが好きな人にはぴったり。
素材が自然なものだと、より花壇が活きてきます。高さを工夫することで狭いスペースでも設置できますが、ある程度の広さがある方が効果的です。
門柱前の花壇をつくる費用は?
門柱前に花壇を造ってみたいけど、肝心な費用はどの程度かかるのでしょうか。
花壇から植栽まで外構業者に依頼する場合
花壇造りから植栽までを外構業者に依頼する場合、門柱前程度のスペースにレンガを2段積みで作成する費用が3万円前後かかります。
植栽は植える樹木などによって変わってきますが、1万円程度から見ておくと良いでしょう。
費用項目としては大きく分けて材料費と工賃などで、外構業者でも花壇作成の実績がある業者を選ぶと安心です。
花壇のみ外構業者に依頼する場合
花壇作成のみ業者に依頼する場合は、おおむね3万円程度から見込んでおきます。ただし費用は使用する素材や施工内容、面積によって変わってきます。
ガーデニングが好きなら植栽も好みで選ぶ楽しみがありますが、植物によっては植え付けが難しいものもあるので注意が必要です。
全てDIYする場合
花壇作成を全てDIYで行う場合、材料費のみがかかる費用です。
たとえばレンガなら1個100円前後、その他目地として使用するモルタル、土など。DIYすることで確かに費用を抑えることができますが、仕上がりは自分次第ということになります。
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門柱前の花壇におすすめの植物
門柱前の花壇がきれいに手入れされていると、そこに住む人の人柄がしのばれるということがありますよね。植栽がきっかけで、道行く人と会話がはずむということだってあり得ます。
グランドカバーとしてもおすすめ!グリーン
では、どんな植物を選べば良いのでしょうか。芝のようにグリーンが横に広がるタイプの植物なら、目にも美しく雑草対策にもなります。
暑さ寒さに強く、手入れが楽で見た目にも楽しい植物がベストですが、そんな植物をいくつかご紹介していきましょう。
クローバー
シロツメクサとも呼ばれます。葉が4枚あるクローバーは幸運のしるしとしても有名ですね。
陽当たりが良い乾燥性の土壌を好むので、地植えした後は特に手入れしなくても良く育ちます。自分で肥料である窒素を作り出すことができるので、小まめな施肥も無用です。
アイビー
半日陰でも良く育つ、蔓性の植物です。
手入れもそれ程必要がなく、壁やラティスなどを這わせると美しいグリーンで演出してくれます。葉柄によって、印象が変わってきそうですね。
ギボウシ
半日陰、日陰で良く育つグリーンです。葉の大きさや色が多種多様で、春から秋にかけて上品な色合いを楽しむことができます。
冬は地上部分は葉を落としますが、暖かくなると新しい葉が伸びてきます。
華やかで明るい!おすすめのお花
お手入れ不要の美しいグリーンも欠かせませんが、門周りを色とりどりの花で飾ってみるのも楽しいものです。
ガーデニング好きなら、季節の花々で庭や外構を飾り立てるプランを一度は練ったことでしょう。手入れが必要な部分もありますが、ポピュラーな花をいくつかご紹介します。
ロベリア
春から初夏にかけて、美しいブルーの小さな花をたくさん咲かせる人気品種です。
水はけの良い土壌を好み、暑さ寒さには弱い性質があります。ハンギング仕立てで楽しむのがベスト。
ユーフォルビア
※写真はユーフォルビア ダイアモンドフロスト
とてもたくさんの種類があるユーフォルビア。中でも人気のダイアモンドスターという八重咲き品種は白い花々が溢れんばかりに咲きこぼれます。
ほかにも、可憐な小さい花がたくさん咲くダイアモンドフロストなども好まれます。
花期も春から秋までと長く、手入れが楽なのもポイントですが、耐寒性はないので室内で越冬します。他の花を美しく演出するので寄せ植えやハンギング向き。
マーガレット
冬から春にかけて、花の少ない時期に庭を彩ってくれる草花です。
色が豊富なのでマーガレット同士でも組み合わせを楽しむことができますが、寄せ植えでも他の花を引き立てます。高温多湿では生育しません。
植えっぱなしで簡単!宿根草
ガーデニングは好きでも、小まめなお手入れが必要なのはちょっと…という人におすすめなのが宿根草です。一度植えたらほぼそのままでも育ってくれます。
その中でもポピュラーなものをご紹介していきましょう。
ツルニチニチソウ
春先から初夏にかけて淡い紫がかった花を咲かせる蔓性の植物で、多様な葉も楽しめる丈夫なニチニチソウ。暑さ寒さに強く、日陰でも育つ優れものです。
ラベンダー
春から夏まで紫色の花を咲かせ、香りも楽しめるラベンダー。低木ですが、草花として扱われることも。高温多湿が苦手ですが、品種によって違いがあります。
家の印象を決める!?シンボルツリー
ガーデニングと共に、近年人気なのが常緑樹のシンボルツリー。
新築時に好きな樹木を植えることも多いのですが、好みだけで選ぶのではなく成育に適した気候か、陽当たりや環境にも心を配って選ぶことが大切です。
シマトネリコ
小さな葉が上品で美しく、丈夫で強い生命力を持つ人気品種です。
常緑樹ではありますが、冬季には葉を落とします。コンクリートなどの隙間からでも生えてくるほど強い樹木ですが、寒さには弱い性質があるので関東以北では要注意です。
オリーブ
銀の葉をまとう美しい樹木で、実を楽しむこともできるオリーブは洋風の家にぴったり。
水はけの良い土壌を好み、乾燥に強い性質があります。温暖な気候で成育し、観葉植物としても人気です。鉢植えでも大丈夫ですが、寒い地方では室内で越冬させましょう。
シラカシ
ドングリの木と言った方が分かりやすい、樫の木。葉が薄いので、和風の家にもモダンな家にも馴染みます。
ある程度の耐寒性があり、大木になるので生け垣として利用する場合には剪定が必要です。